Visual C++ 2008 Express Edition プログラミング入門

太田研究室 | 電気電子システム学科 | 岡山理科大学

! 最新版 Visual C++ 2010 Express のプログラミング入門はこちらをご覧ください
! このページは旧バージョンについての情報になります。

はじめに

ここでは「Microsoft Visual C++ 2008 Express Edition」を使ったC言語プログラミングの学習方法について説明します。
「Microsoft Visual C++ 2008 Express Edition」のインストール方法については、 こちらをご覧ください

もくじ

Windows アプリケーションとコンソールアプリケーション

Windows アプリケーション

コンソールアプリケーション

Visual C++ 2008 Express Edition で作れるプログラムには、「Windows アプリケーション」と「コンソールアプリケーション」とがあります。

Windows アプリケーションは、普通によくある形のソフトウェアで、主にマウスで操作をするタイプです。 ソフトウェアの利用者にとっては使い方がわかりやすくて便利なのですが、これのプログラムを作るのは入門者には難しいです。

コンソールアプリケーションは、黒地のウィンドウの中に文字だけが表示されるもので、 キーボードを使って操作をするタイプです。 見た目は非常にシンプルですが、その分プログラミングが簡単ですので入門者向きです。

このプログラミング入門では、コンソールアプリケーションの作り方を説明します。

プロジェクトの管理

アプリケーションソフト(実行ファイル)を作るには、ソースファイル、ヘッダーファイル、リソースファイルなどが必要になります。 (必ずしも全部必要というわけではないです)
Visual C++ 2008 では、これらのファイルを「プロジェクト」という単位で管理します。 また、いくつかのプロジェクトをまとめて「ソリューション」という単位で管理します。
そのため、Visual C++ 2008 でプログラムを作るときは、はじめにソリューションとプロジェクトを作成し、 次に、プロジェクトの中にソースファイルなどを作っていくという手順になります。

ソースファイル、ヘッダーファイル、リソースファイルなどから実行ファイルを作成することを「ビルドする」と言います。
作成される実行ファイルは、一つのプロジェクトにつき一つだけです。

プロジェクトとソースファイルの作成

1 Visual C++ 2008 Express Edition の起動
Windows の「スタート」ボタンから「Microsoft Visual C++ 2008 Express Edition」を起動します。


2 プロジェクトの新規作成
初めにソリューションとプロジェクトを作成します。
「ファイル」メニューから「新規作成」→「プロジェクト」を選択します。

3 プロジェクトの設定
「新しいプロジェクト」ウィンドウが表示されます。
「プロジェクトの種類」で「Win32」を選択してから、「テンプレート」で「Win32 コンソール アプリケーション」を選択します。
次にこれから作るプロジェクトの名前を決めて「プロジェクト名」のところに入力します。 この例では「hello」としています。 プロジェクト名は何でも構いませんが、全角文字(漢字・ひらがな・カタカナなど)は使わないほうがよいでしょう。

「ソリューション名」には、プロジェクト名と同じものが自動的に入力されます。 名前を変える必要が特になければこのままにしておきます。

「OK」をクリックします。

4 アプリケーションウィザード
アプリケーションウィザードが表示されます。
「次へ」をクリックします。


5 アプリケーションの設定
アプリケーションの種類が「コンソール アプリケーション」になっていることを確認してから、 追加のオプションのところの「空のプロジェクト」にチェックを入れます。
「次へ」をクリックします。

! Visual C++ 初心者の方は、プログラムの構成をシンプルにするために「空のプロジェクト」を選択することをお奨めします。

6 プロジェクトの準備完了
これでプロジェクトの用意ができました。
画面左側にあるソリューションエクスプローラーには、 ソリューション「hello」とその中にプロジェクト「hello」があることが表示されています。

つづいて、プロジェクト「hello」にソースファイルを作成します。

7 新しい項目の追加
「プロジェクト」メニューから「新しい項目の追加」を選択します。

8 ファイル名の設定
「新しい項目の追加」ウィンドウが表示されます。
カテゴリで「Visual C++」を選択してから、テンプレートで「C++ ファイル(.cpp)」を選択します。
次にファイル名を決めて「ファイル名」のところに入力します。 この例では「hello.cpp」としています。 このように、通常はプロジェクト名と同じ名前にしておけばよいです。 また、「.cpp」はこのファイルがC++のソースファイルであることを表しています。 「.cpp」がファイル名になければ自動的に付け加えられますので、「hello」とだけ入力しても良いです。

「追加」をクリックします。

9 ソースファイルの準備完了
ソリューションエクスプローラーに、ソースファイル「hello.cpp」がプロジェクト「hello」の中に作成されたことが表示されます。
また、その右側のテキストエディタにソースファイル「hello.cpp」の中身が表示されます。 作成したばかりなので中身は何もないです。 ここに Visual C++ のプログラムを書いていきます。

プログラムの作成と実行

1 プログラムの入力
ここでは例として、画面に「こんにちは!」と出力するプログラムを作成します。
テキストエディタに、ソースファイル「hello.cpp」のプログラムを右の図のように入力していきます。
高画質版

2 プログラムの実行の開始
作成したプログラムをビルドして、実行してみます。
「デバッグ」メニューから「デバッグなしで開始」を選択します。

! 「デバッグ開始」の方を選択してもビルドと実行が行われますが、 プログラムが終了するとすぐにコンソールウィンドウが閉じてしまい、実行結果を見る余裕がありません。 「デバッグなしで開始」の方では、プログラムが終了すると一時停止の状態になりますので、実行結果をゆっくりと見ることができます。

3 ビルドの実行
ファイルを保存してからビルドを行います。「はい」をクリックします。

4 エラーの発生
もし、プログラムに間違いがあってビルドが失敗した場合、エラー通知のウィンドウが表示されます。 「いいえ」をクリックしてから下記の手順で間違いを訂正してください。
エラーが出なかった場合は、6へ進んでください。

5 エラーの修正
画面下の出力パネルにエラーメッセージが、 「ファイル名行番号) : error エラーコード : エラーの説明」の形で表示されています。 このメッセージをダブルクリックすると、該当するプログラムの場所にテキストカーソルが移動しますので、エラーの説明を見て修正してください。 エラー箇所が直前の行にある場合(例えば「;」の書き忘れ)もありますので、注意してください。
右の例では、5行目で「printf」と入力すべきところを「print」と入力してしまったためにエラーが発生しています。

修正が完了したら2へ戻り、再度、ビルドと実行を行います。
高画質版

6 プログラムの実行
ビルドが完了すると、 コンソールウィンドウが現れ、そこに実行結果が表示されます。
ウィンドウを閉じるには、キーボードのキー(文字キーのどれか)を押します。

7 終了
Visual C++ 2008 Express Edition を終了するには、「ファイル」メニューから「終了」を選択します。

保存したプロジェクトを開く

以前に保存したプロジェクトを開くには次のように行います。

スタートページから開く

スタートページの「最近使ったプロジェクト」の中にあるプロジェクト名をクリックして、 プロジェクトを開きます。

ファイルメニューから開く

「ファイル」メニューから「開く」→「プロジェクト/ソリューション」を選択します。

ソリューションの名前の付いたフォルダを開き、 「ソリューション名.sln」というファイルを開きます。


これらの方法以外にも、「ファイル」メニューの「最近使ったプロジェクト」から選ぶ方法や、 スタートページの「開く:プロジェクト」から開く方法もあります。

プログラムのデバッグ実行

通常、プログラムを実行すると画面に出力された実行結果しか見られませんので、プログラムの実行途中の様子は簡単にはわかりません。 そこで「デバッグ」を利用すると、プログラムを実行しながら命令の実行順序や変数の値の変化などを確認することができるため、エラーを見つけるときに役立ちます。

1 プログラムの入力
ここでは例として、変数 a に 1、変数 b に 2 を代入してから、変数 c に a+b の計算結果を代入して、さらに、変数 c の値を画面に出力するプログラムをデバック実行します。

2 ブレークポイントの設定
デバッグを行う前に、プログラムの実行を一時停止する場所を決めておきます。 この場所をブレークポイントといいます。
ソースプログラムの左端をマウスでクリックすると赤い丸印が付いて、その行がブレークポイントに設定されたことが表されます。
この例では、9行目「c=a+b;」にブレークポイントを設定しています。

! ブレークポイントを解除するには、もう一度同じ場所をクリックします。また、ブレークポイントはいくつでも設定できます。
! プログラムの実行がブレークポイントの場所に到達すると、その行を実行する直前で一時停止します。

3 デバッグ開始
「デバッグ開始」アイコンをクリックして、デバッグ実行を始めます。

4 プログラムの一時停止
プログラムの実行がブレークポイントに到達すると、そこで一時停止します。
ソースプログラムの左端に表れた黄色の矢印は、次に実行する行を示しています。 また、画面の下に「自動変数」ウィンドウが表示され、今現在の各変数の値を見ることができます。
この例では、ここまでの実行によって変数 a に 1、変数 b に 2 が設定されています。 変数 c は a+b の値が代入される前ですので今はデタラメな値になっています。

5 ステップオーバー
続けて次の行を実行するには、「ステップオーバー」アイコンをクリックします。

! 訂正 右図では「ステップイン」アイコンを指しています。「ステップオーバー」アイコンは、「ステップイン」アイコンの右隣です。
! 「ステップイン」と「ステップオーバー」とでは、関数に対するデバッグ実行の仕方が違います。 「ステップイン」は、関数の中に入り込んでその先頭行で一時停止します。これに対して、「ステップオーバー」は、関数を実行した後に一時停止します。また、「ステップアウト」は、現在実行中の関数を最後まで実行した後に一時停止します。

6 変数値の変化
c=a+b;」の行が実行され、黄色の矢印が次の行へ移動します。
「自動変数」ウィンドウを見ると、変数 c の値が、a+b の値である 3 に変化したことがわかります。
「ステップオーバー」アイコンをクリックしてさらに続けます。

7 「ローカル」ウィンドウ
printf("a+b=%d\n", c);」が実行されると、コンソールウィンドウの方に実行結果が表示されます。
「自動変数」ウィンドウを見ると、表示が変数 c だけになっています。これは、「自動変数」ウィンドウは現在実行中の行かその直前の行で使用されている変数だけを表示するようになっているからです。 すべての変数を見たいときは、「ローカル」タブをクリックして「ローカル」ウィンドウを表示します。

8 デバッグの終了
デバッグを終了するには「デバッグの停止」アイコンをクリックします。 このままプログラムの最後まで実行させたい場合には「デバック開始」アイコンをクリックします。

! 「デバック開始」アイコンの名前は、デバック中は「続行」に変わっています。

9 ブレークポイントの削除
デバックをやめるときは、ブレークポイントの赤い丸印をクリックしてブレークポイントを削除します。
「デバッグ」メニューから「すべてのブレークポイントの削除」を選択してもよいです。

©2008-2009 OHTA Hiroshi@Okayama University of Science